オン・メモリー(on memory)
「オン・メモリー(on memory)」について、DTM用語の意味などを解説
オン・メモリー(on memory)
オン・メモリー(on memory)は、RAM上にあるデータ、あるいはその状態のこと。DTMにおけるオン・メモリー(on memory)とは、音源データやサンプル、設定情報などをコンピュータやハードウェア機器のメモリ上にあらかじめ読み込んで保持しておく状態を指す。オン・メモリーは、DTMにおける効率的な音源運用と演奏性を支える基礎的な概念であり、特にリアルタイム性が求められる作業において、その効果は非常に大きい。これにより、アクセス速度が格段に向上し、リアルタイムでの演奏や処理がスムーズに行えるようになる。
たとえば、大容量のサンプル音源を使用する場合、ストリーミング再生ではなくオン・メモリーで展開することで、ディスクからの読み込み遅延を回避できる。その結果、レイテンシ(遅延)の少ないレスポンスが得られ、ライブパフォーマンスや録音時の演奏感に大きな違いが出る。Kontaktなどのソフトウェアサンプラーでは、必要に応じて「プリロードサイズ」を調整し、オン・メモリー量を制御することが可能である。ただし、すべてをオン・メモリーで展開すると、RAM(メインメモリ)への負荷が増大し、システム全体の動作が不安定になるリスクもある。そのため、使用する音源の数やサイズに応じて、オン・メモリーとストリーミングのバランスを考慮する必要がある。
「オン・メモリー(on memory)とは」DTM用語としての「オン・メモリー(on memory)」の意味などを解説
Published:2025/04/15 updated: