メモリー・バンク(memory bank)
「メモリー・バンク(memory bank)」について、DTM用語の意味などを解説
メモリー・バンク(memory bank)
メモリー・バンク(memory bank)は、メモリー機能を集めた回路部分のこと。普通、シンセサイザーなどの音色データを畜えておくメモリーの集合体を指す。メモリー・バンク(memory bank)とは、シンセサイザーやサンプラー、MIDI機器、プラグインなどにおいて、複数のプリセットやユーザー設定を管理・記憶するための構造的な「記憶領域の単位」である。バンクは通常、複数のスロット(パッチ、プリセット、プログラム)を内包しており、ユーザーはそこに音色、エフェクト設定、MIDIマッピング、サンプルアサインなどを保存・呼び出しできる。メモリー・バンクの運用は単なる記憶手段にとどまらず、音作りのワークフローそのものに構造を与えるツールである。適切に整理されたバンクは、制作効率を飛躍的に高め、即応性と創造性を両立させる強力な支援要素となる。
例として、シンセサイザーであれば「Bank Aにエレピ系」「Bank Bにリード系」「Bank CにFXサウンド」といった分類が可能で、瞬時にバンクを切り替えて異なるサウンド群にアクセスすることができる。これはライブパフォーマンスにおいて特に重要であり、ステージ中の煩雑な音色操作を瞬時に処理する手段として活用される。ハードウェアだけでなく、ソフトウェア音源やプラグインでも同様の概念があり、たとえばMassiveやSerumなどでは「User Bank」や「Factory Bank」といった名称で分類され、膨大なプリセット管理が行われている。さらに、近年では**メモリーバンクのエクスポート/インポートが可能な形式(.syx、.fxb、.nksなど)**も一般的となり、制作者同士での音色共有が容易になっている。
「メモリー・バンク(memory bank)とは」DTM用語としての「メモリー・バンク(memory bank)」の意味などを解説
Published:2025/05/17 updated: