DTM用語

デスクトップミュージック 用語辞典

レコーディング(recording)

Posted by 有世犬

「レコーディング(recording)」について、DTM用語の意味などを解説


レコーディング DTM用語

レコーディング(recording)は、広い意味では録音一般。狭い意味では、素材となる音をMTRに録音すること。シーケンサーにデータを入力することもレコーディングという。recと略記されることも。レコーディングとは、演奏や歌唱などの音声・音楽をマイクやライン入力を通じて記録・保存する工程を指し、DTM(デスクトップ・ミュージック)においては制作の根幹となる重要なプロセスである。レコーディングは単に音を録るだけではなく、録音環境や使用機材、マイキング技術、ゲイン設定、さらには演者のパフォーマンスまでを含んだ複合的な技術の集約であり、その質が作品全体のクオリティを大きく左右する。レコーディングは音楽制作の出発点でありながら、その精度と工夫が作品全体の完成度を決定づける極めてクリティカルなフェーズである。技術と感性を両立させ、細部にこだわることで、リスナーの心をつかむ音を残すことができる。

録音環境の整備、マイク選びとマイキング

録音環境の整備、マイク選びとマイキング

レコーディング(recording)においては、録音環境の整備は極めて重要である。ルームアコースティックが不適切だと、反射音やノイズが録音に混入し、ミックス工程での処理が困難になる。また、外部ノイズや電磁的な干渉にも注意が必要で、レコーディングブースの防音処理や電源系統の整備なども高品質な録音には不可欠となる。

レコーディング(recording)においてマイク選びとマイキングもレコーディングの成否を左右する要素である。コンデンサーマイクやダイナミックマイクの使い分け、ポジショニングの微調整、ポップガードやリフレクションフィルターの有無など、細かな違いが録音された音に直結する。たとえばボーカル録音では、距離や角度により音像や倍音の含有量が変化するため、実験と経験が重要になる。録音信号はマイクプリアンプを通じて適切なレベルに増幅され、オーディオインターフェースに入力される。ここで注意すべきは、クリッピングを避けるための適正なゲイン調整である。デジタル録音において一度クリップしてしまった音は原則として修復不可能であり、録音レベルには十分なヘッドルームを確保するのが基本的なレコメンデッド・プラクティスとされる。

DAW上でのトラック設定

DAW上でのトラック設定

DTMにおいてはDAW上でのトラック設定やモニタリング方法も重要な要素となる。ソフトウェアモニタリングとハードウェアモニタリングの選択、レイテンシーの低減、メトロノームとの同期など、演奏者のパフォーマンスに影響を与える設定が求められる。また、パンチイン・パンチアウトやループ録音といった編集機能を活用することで、効率的かつ精密な録音作業が可能になる。レコーディングは一発勝負のように見えるかもしれないが、実際は複数テイクを録り重ね、後から最適なテイクを選んだり、コンピング(複数テイクの良い部分を合成)したりすることで、完成度を高めるのが一般的である。そのためにも録音時の一貫した音質管理とファイル整理が欠かせない。

 

「レコーディング(recording)とは」DTM用語としての「レコーディング(recording)」の意味などを解説

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