ハード・ディスク・レコーディング(hard disk recording、 HDR)
「ハード・ディスク・レコーディング(hard disk recording、 HDR)」について、DTM用語の意味などを解説
ハード・ディスク・レコーディング(hard disk recording、 HDR)
ハード・ディスク・レコーディング(hard disk recording、 HDR)は、音楽信号をデジタル信号に変換し、それをハード・ディスクに記録すること。ハード・ディスク・レコーディング(Hard Disk Recording)は、音声信号をデジタルデータとしてハードディスクドライブ(HDD)などの記録メディアに直接録音・保存する技術であり、現代のDTM環境における録音の基本形式である。かつてはアナログテープやDAT(デジタルオーディオテープ)などが使用されていたが、ハード・ディスク・レコーディングの普及により、録音・編集・ミックスダウンのすべての工程をパソコンやDAW上で完結させることが可能になった。大きくわけてパーソナル・コンピューターとソフトウェアを組み合わせて機能させる場合と、ハード・ディスク・レコーダー単体で行なう場合とのふたつにわけられる。任意の箇所にある、データの読み出し、書き込みが瞬時におこなえ、また、波形単位で細かく編集できるなどの特徴がある。ハード・ディスク・レコーディングは、単なる録音手段ではなく、音楽制作の中心にあるワークフローそのものであり、現代のクリエイターにとっては必須の制作基盤である。
ハード・ディスク・レコーディングのメリット
ハード・ディスク・レコーディング(Hard Disk Recording)の最大のメリットは、ノンリニアな編集性にある。録音されたオーディオは波形として視覚的に表示され、コピー、カット、ピッチ変更、タイムストレッチ、フェード処理などを自由自在に行える。アンドゥ機能やスナップ機能を使えば、作業の柔軟性やスピードも飛躍的に向上する。また、トラック数の制限も物理的な機器に比べて遥かに緩く、数十から数百のオーディオトラックを同時に扱うことも珍しくない。さらに、ハード・ディスク・レコーディングはデジタルデータとしての互換性や保存性にも優れている。録音されたデータはWAVやAIFF、FLACなどのファイル形式で保存され、他のソフトウェアやプラットフォームと容易に連携可能であり、バックアップやアーカイブも容易。DTMにおいては、オーディオインターフェースから入力された信号がDAWによってリアルタイムに録音され、HDDまたはSSDに保存される。近年ではSSDの普及により、さらなる高速性と安定性が加わり、大容量マルチトラック録音や高解像度(96kHzや24bitなど)での収録もより手軽になってきている。
「ハード・ディスク・レコーディング(hard disk recording、 HDR)とは」DTM用語としての「ハード・ディスク・レコーディング(hard disk recording、 HDR)」の意味などを解説
Published:2025/04/17 updated: