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リサンプル(resample)

Posted by 有世犬

「リサンプル(resample)」について、DTM用語の意味などを解説


リサンプル DTM用語

リサンプル(resample)

リサンプル(resample)は、サンプリングしたウェーブ・データをフィルター、アンプリファイアーなどで加工し、その結果を再びウェーブ・データとして記録(サンプリング)する方法。リサンプル(resample)とは、既存のオーディオ素材やソフトウェア音源などの出力を、あらためてオーディオデータとして録音・書き出す工程を指す。DTMにおいては、エフェクト処理後の音や複数のトラックを統合したサウンドを再度サンプリングし、編集や加工の対象とすることで、音作りの自由度と効率を飛躍的に高める技法として活用されている。リサンプルは単なる録音ではなく、音の「凍結」と「再構築」を通じてサウンドに深みと個性を加える創造的プロセスである。アイディアの断片を素材として再定義し、予測不能な音響表現へと発展させるこの手法は、現代の音楽制作において欠かせない武器のひとつとなっている。

リサンプルとは、デジタル音声データのサンプリングレートを変換する処理を指す。例えば、44.1kHzの音声を48kHzに変換する場合などに用いられる。DTMでは異なる機器やソフト間でのデータ互換性を確保したり、プロジェクトの標準サンプリングレートに統一する際に重要となる。リサンプルの際には音質劣化やエイリアシングを防ぐため、高品質なアルゴリズムが求められる。単にサンプリングレートを変更するだけでなく、音源の再録音や編集を伴う場合もあり、クリエイティブな効果としても活用される。正確なリサンプル処理は、音質維持に欠かせない工程。たとえば、ソフトシンセで作った音に複数のディストーションやモジュレーションをかけ、その最終結果をWAVファイルとして書き出すことで、「その状態の音」を固定化できる。これを再びDAWに読み込み、さらなるタイムストレッチ、グラニュラー処理、逆再生、ピッチ編集などを施すことが可能になる。リサンプルは、時間軸と音質を“確定”させることで、新たな音響操作の起点をつくる行為といえる。また、ベースやリードの音作りにおいても、複数のオシレーターをレイヤーして加工を重ねた後、一度リサンプリングして1つのまとまった素材に変換することで、CPU負荷の軽減やエディットの簡略化が図れる。とりわけ、ドラムやベースのサウンドデザインにおいては、複数工程を経た音の質感を再利用する重要なワークフローとして定着している。

「リサンプル(resample)とは」DTM用語としての「リサンプル(resample)」の意味などを解説

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