DTM用語

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定位(localization)

Posted by 有世犬

「定位(localization)」について、DTM用語の意味などを解説


定位 DTM用語

定位(localization)は、再生音の音場で、音源の方向、音の聴こえてくる方向を指す。定位(localization)とは、音が空間上のどこから聞こえるか、つまりリスナーに対して音の発生位置を知覚させる現象や技術を指す。モノラル再生では、音はスピーカーの方向(および多少の上下感を伴う場合もある)から聴こえ、定位方向はひとつである。ステレオ再生では左右スピーカーの音が空間で合成され、通常、左右スピーカー間のどこかに定位する。ステレオ再生で、音がある位置に定位する条件としては、左右スピーカーからの音量差、時間差、位相差などがある。これらを意図的に操作することで、左右スピーカ一間以外の場所に定位させることもある程度可能であり、小型ステレオやテレビ音声の臨場感拡大装置に応用されている。アンビエンスもこの一種である。

DTMにおいては、パンニング(左右定位)やディレイ、リバーブなどの空間系エフェクトを活用して、各トラックの音像をステレオ空間や仮想的な3次元空間内に配置する。定位の良し悪しはミックス全体の明瞭さや立体感、奥行きに直結し、複数の音が重なっても個々の要素が埋もれずに聞き分けられるようにするために重要である。特にモノラル音源を複数使用する際や、バンド編成を模したアレンジなどでは、適切な定位処理が作品の完成度を左右する。サラウンドなどで、リスナーの背後にもスピーカーを置いた場合、理論的には音は背後にも定位することになるが、人間の耳は前面の定位感については敏感でも、背後についてはそれほどではないため、あまり明確な定位は得にくい。定位には音の到来方向(角度)ばかりでなく、距離感も含まれる。しかし、そもそも「人間はどうやって距離感を感じとっているか」が理論的に解析しつくされていないため、再生音場への応用は未だ研究段階である。曲中でトラック音の位置のことで、PANとも呼ばれる。左「L」 右「R」の間で音の場所を調整。

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「定位(localization)とは」DTM用語としての「定位(localization)」の意味などを解説

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