アドレス・バス(address bus)
「アドレス・バス(address bus)」について、DTM用語の意味などを解説
アドレス・バス(address bus)
アドレス・バス(address bus)は、CPU や DMA を行うユニットが、アクセスしたいコンピュータメモリの要素/位置の物理アドレスを伝えるために使用するバスである。アドレス・バス(address bus)とは、CPUおよび周辺デバイス間におけるメモリアクセスの位置指定を行うためのデジタル信号線である。メモリーICにアドレス情報を送るためのバス・ライン。CPUからメモリーICのどこのアドレスにデータを記憶するのかを指定する。アドレス・バスは音楽制作環境を構成するコンピュータの根幹をなすデジタルアーキテクチャの一要素であり、DTMの裏側で信頼性と高速性を支える不可視のインフラである。
目的のメモリアドレス(格納場所)を指定
アドレス・バスは、中央処理装置(CPU)がRAMやROMなどの記憶装置、あるいはI/Oデバイスにアクセスする際に、目的のメモリアドレス(格納場所)を指定するために使用される。この信号線はバス幅、すなわち何本のビット線で構成されているかによって、理論上アクセス可能なアドレス空間が決定される。たとえば、16ビットのアドレス・バスを備える場合、2の16乗=65,536通り、すなわち64KBまでのメモリ空間に直接アクセス可能である。
直接的にアドレス・バスを操作することは稀
DTMにおいては、直接的にアドレス・バスを操作することは稀である。しかし、その概念はデジタルオーディオワークステーション(DAW)やオーディオインターフェースが動作するハードウェア基盤において極めて重要である。たとえば、サンプルベース音源やリアルタイム録音処理では、大容量のメモリ空間に高速かつ安定してアクセスする必要があり、これはアドレス・バスの設計と密接に関係する。
また、近年の64ビットシステムでは、アドレス・バス幅も拡張され、理論上は18エクサバイト(2の64乗)に及ぶアドレス空間が提供される。これは大規模オーケストラ音源や高解像度マルチトラック編集といった、大容量データを扱うDTM作業におけるパフォーマンス維持の鍵となる。
「アドレス・バス(address bus)とは」DTM用語としての「アドレス・バス(address bus)」の意味などを解説
Published:2024/04/15 updated: