シンセサイザー(synthesizer)
「シンセサイザー(synthesizer)」について、DTM用語の意味などを解説
シンセサイザー(synthesizer)は、エレクトリック・キーボードの一種で、楽音合成の機能を持ち、電子回路を使って、任意の音色を作り出すことができる。鍵盤の付いているものが普通であるが、鍵盤のない音源モジュール・タイプのものもある。
シンセサイザーは、最初、単音楽器としてスタートしたが、ポリフォニック・タイプのシンセサイザーが開発されるようになって、その区別のために単音のシンセサイザーをモノフォニック・シンセサイザー、複音のシンセサイザーをポリフォニック・シンセサイザーと呼ぶようになった。また、当初シンセサイザーは同時にひとつの音色しか演奏できなかったが、現在では同時に複数の音色で複数パートの演奏が行なえるマルチティンバー音源が主流であり、さらにマッピングやスプリット機能などにより、鍵盤演奏でも複数の音色を同時に使い分けられるものが多い。
シンセサイザーは原理的にアナログ・シンセサイザーとデジタル・シンセサイザーとに分類することができる。アナログ・シンセサイザーは音の三要素である音高(ピッチ)、音色、音量を、それぞれVCO、VCF、VCAと呼ばれる回路によって分担し、楽音を合成するシンセサイザー。音のもととなる波形をVCOで作り、それをVCFに通して音色加工し、VCAで音量の変化をつけて音を合成する仕組み。また、VCO、VCF、VCAにはそれぞれCVの入力があり、キーボード・コントローラーからのKCVやLFO、エンベロープ・ジェネレーターの出力などを入力することでコントロールできる。デジタル・シンセサイザーは合成しようとする音の波形を、デジタル回路によって作り出すタイプのシンセサイザー。ひとことでデジタル・シンセサイザーといってもその合成法は機種によりさまざまたが、代表的なものにはFM音源、PD音源などがある。また、PCMシンセサイザーと呼ばれるPCM波形を音源波形として持つ機種や、サンプリング・キーボードも、フィルターなどによる音色加工が可能であるため、デジタル・シンセサイザーに分類することができる。
「シンセサイザー(synthesizer)とは」DTM用語としての「シンセサイザー(synthesizer)」の意味などを解説
Published:2024/04/15 updated: