エフェクト(effect)
「エフェクト(effect)」について、DTM用語の意味などを解説
エフェクト(effect)
エフェクト(effect)は、
- 効果全般を指す。エフェクターを使って効果を得ることを「エフェクトをかける」というように使う。また、エフェクターそのものを指すこともある。特に複数形のエフェクツの場合は「エフェクター類」の意味で使われることが多い。
- ミキサーなどのツマミの表示名称のひとつ。そのミキサーの主出力とは別の系統で、リハープやエコーなどのエフェクターに送る信号のレベルを決めるツマミのこと。このツマミはメーカーによってさまざまな表示がなされておりEFFECTのほか、AUX、ECHO FOLD BACKなどと呼ばれる。
エフェクト(effect)とは、音声信号に対して人工的な処理を施し、音色や質感、空間感を変化させる技術の総称である。DTMやレコーディングにおいては、音源そのもののキャラクターを補正したり、演出として新たな響きを加えたりするために用いられる。エフェクトは大きく「ダイナミクス系」「空間系」「モジュレーション系」「フィルター系」「歪み系」などに分類され、それぞれ異なる音響的効果をもたらす。
ダイナミクス系にはコンプレッサーやリミッター、ゲートなどがあり、音量差を制御することでミックス全体のバランスを整える役割を持つ。空間系ではリバーブやディレイが代表的で、残響や反射音を付加することで音像に奥行きや広がりを与える。モジュレーション系にはコーラス、フランジャー、フェイザーなどがあり、位相差や周波数の揺らぎを利用して音に厚みや動きを加える。
フィルター系は特定の周波数帯域を強調または減衰させるもので、イコライザーやワウペダルがその例である。歪み系ではオーバードライブやディストーション、サチュレーションが用いられ、倍音を付加して迫力や温かみを生み出す。
さらに、近年はマルチエフェクトやプラグインエフェクトが普及し、複数の処理を統合的に行える環境が整っている。デジタル環境ではパラメータを自動制御(オートメーション)することで、リアルタイムに音が変化するダイナミックな演出も可能である。また、アナログ回路を忠実にモデリングしたエフェクトや、AIを活用した自動補正系のエフェクトも登場しており、従来の機材では得られなかった表現力を提供している。
「エフェクト(effect)とは」DTM用語としての「エフェクト(effect)」の意味などを解説
Published:2025/04/15 updated: