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ラウドネス(loudness)

Posted by 有世犬

「ラウドネス(loudness)」について、DTM用語の意味などを解説


ラウドネス DTM用語

ラウドネス(loudness)

ラウドネス(loudness)は、各音域が同一音量として聴こえるために必要な実際音量。ラウドネスは単なる音圧の大小ではなく、「どのように聞こえるか、感じられるか」を追求する尺度である。LUFSという新しい物差しは、制作者にとって「音の心地よさ」を科学的に判断するツールであり、表現と技術の接点であるとも言えるだろう。DTMにおける「ラウドネス(loudness)」とは、人間の聴覚に基づいた「音の大きさの感じ方」を指す。これはピーク値やRMS(平均音量)とは異なり、**周波数や音の持続時間、密度によって左右される「知覚的音量」である。単なる「音の大きさ」ではない、知覚に基づく音圧指標であり、通常、低音域、中音域、高音域を同じ音量で鳴らしたとしてもそれぞれが異なる音量で聴こえる。

LUFSとラウドネス・ノーマライゼーション

LUFSとラウドネス・ノーマライゼーション

ラウドネスを定量的に扱うために近年標準化されたのがLUFS(Loudness Units relative to Full Scale)という単位であり、これにより異なる楽曲間での音量感の統一(ノーマライゼーション)が可能。YouTube、Spotify、Apple Musicなどのストリーミングサービスは、このLUFS値に基づいて再生時の音量を自動補正している。たとえば、過度に音圧を上げたマスター(例:-6 LUFS)も、再生時には標準的な基準(-14 LUFSなど)に自動調整されてしまう。そのため、過剰な音圧競争に意味がなくなりつつあるのが現代の音楽配信事情である。

ラウドネスとマスタリング

ラウドネスとマスタリング

マスタリングでは、ラウドネスの最適化が音圧調整の中核をなす。必要以上にリミッターで潰せばピークは抑えられるが、音像が窮屈になり、ダイナミクスが失われるリスクも高い。逆にLUFSが高すぎるとストリーミングで減衰され、意図とは異なる音像で再生される。そのため、現代のマスタリングにおいては、LUFSメーターで-14〜-10 LUFS付近を狙うことが多く、リスナーにとっての聴きやすさとプラットフォーム仕様のバランスを取る技術が求められる。

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