DTM用語

デスクトップミュージック 用語辞典

イベント(event)

Posted by 有世犬

「イベント(event)」について、DTM用語の意味などを解説


イベント DTM用語

イベント(event)

イベント(event)は、キーボード用語としては、ある動作や操作のことを指す。たとえば、鍵盤演奏などを伝えるMIDIでは、鍵盤を弾く(ノート・オン)、鍵盤から指を離す(ノート・オフ)などのひとつひとつの動作をメッセージとして伝えるが、これをMIDIイベントと呼ぶ。DTM(デスクトップミュージック)やコンピュータ・ミュージックにおけるイベントとは、MIDI信号やオーディオデータ内で発生する各種の操作・命令を指す基本的概念である。一般的には、音楽制作における「出来事」として扱われ、ノートの発音や停止、ベロシティ、コントロールチェンジ、プログラムチェンジ、ピッチベンドなど、演奏情報のすべてがイベントとして定義される。イベントは時系列順に管理され、DAW(Digital Audio Workstation)やシーケンサー上で再生されることによって、楽曲としての演奏が構築される。

MIDIイベントの代表例として、ノートオン/オフイベントがある。ノートオンは鍵盤やMIDIコントローラーでキーが押された瞬間の情報を、ノートオフはキーが離された瞬間の情報を伝達するものであり、これにより音の開始と終了、長さが制御される。さらに、ベロシティイベントは鍵盤を押す強さを数値化し、演奏の強弱やニュアンスを反映する。これらの基本イベントが組み合わさることで、演奏情報が精密に再現される。

また、コントロールチェンジやピッチベンド、プログラムチェンジなどもイベントとして扱われる。コントロールチェンジはフィルターカットオフやエフェクトパラメータなどの調整をリアルタイムで反映し、演奏表現の幅を拡張する。ピッチベンドは音の高さを滑らかに変化させるためのイベントであり、ギターやシンセサイザーの演奏表現に不可欠である。

プログラムチェンジは音源の音色切り替えを指示するイベントで、トラック内で複数の音色を使用する際に用いられる。

オーディオイベントにおいても、録音されたオーディオクリップやサンプルの再生開始、停止、ループ設定などがイベントとして扱われる。

DAWでは、これらのイベントを時系列順に配置することで、楽曲全体の構造や演奏タイミングを制御する。イベントは単体で機能する場合もあれば、複数のイベントが連鎖して複雑な表現を生み出す場合もある。

さらに、イベントはイベント・リストとして一覧化することが可能である。これにより、各イベントのタイムスタンプ、チャンネル、タイプ、値などを数値単位で精密に確認・編集できる。

イベントの順序や値を微調整することで、演奏のタイミングやダイナミクス、音色変化を正確にコントロールでき、プロフェッショナルなMIDI制作には欠かせない機能となる。

イベントとはMIDIやオーディオ信号における「出来事」を指す基本単位であり、ノートオン/オフ、ベロシティ、コントロールチェンジ、プログラムチェンジ、ピッチベンドなど、音楽表現に必要な情報すべてを包含する概念である。また。コンピューターではユーザーの操作やプログラム実行の結果によって処理を進める形式をイベント駆動と呼んでいる。

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「イベント(event)とは」DTM用語としての「イベント(event)」の意味などを解説

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