クロック・シフト(Clock shift)
「クロック・シフト(Clock shift)」について、DTM用語の意味などを解説
クロック・シフト(Clock shift)
シーケンサーで扱えるタイミングの最小単位をクロックと呼ぶが、このクロック単位で発音のタイミングなどを前後にずらす機能のことをクロック・シフトと呼ぶ。クロック・シフト(Clock shift)とは、シンセサイザーやシーケンサーにおいて、クロック信号のタイミングを一定の時間だけ前後にずらす機能を指す。これにより、リズムのアクセントやグルーヴ感を微細に調整でき、単調になりがちなシーケンスに人間味や躍動感を加えることが可能となる。たとえば、ドラムパターンのスネアやハイハットの打点をわずかに遅らせることで、ビートの「後ノリ」感を演出することがよく行われる。タイミング・シフト(timing shift)ともいわれる。
クロック・シフトは、DAWのグリッドベースの打ち込みだけでは得られない自然な揺らぎを作り出す手段として、ライブパフォーマンスやエレクトロニック・ミュージック制作で重宝されている。また、ハードウェアシーケンサーやモジュラーシンセサイザーでは、クロックシフト機能を用いてポリリズムや変拍子的な効果を生み出すことも可能である。テンポ同期を維持しつつ微妙なタイミング操作を行う点で、リズム表現の幅を拡張する重要なテクニックのひとつ。
「クロック・シフト(Clock shift)とは」DTM用語としての「クロック・シフト(Clock shift)」の意味などを解説
Published:2025/04/15 updated: