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ソフトウェア・シンセサイザー(software synthesizer)

Posted by 有世犬

「ソフトウェア・シンセサイザー(software synthesizer)」について、DTM用語の意味などを解説


ソフトウェア・シンセサイザー DTM用語

ソフトウェア・シンセサイザー(software synthesizer)

ソフトウェア・シンセサイザー(software synthesizer)は、コンピューター上でシンセサイザーの機能をエミュレートしたソフトウェア。ソフトウェア・シンセサイザー(software synthesizer)とは、かつて専用のハードウェアによってしか実現できなかった音色合成やシンセシス機能をコンピュータ上のソフトウェアによって仮想的に再現する音源モジュールである。これは、PCMベースのサンプラーからアナログモデリング、FM合成、物理モデリング、グラニュラーシンセシスまで、さまざまな方式の音源エンジンを内包することができる。そのため、実質的には無限の音源可能性を内包した音作りのプラットフォームである。

代表的な形式と代表的なソフトウェア・シンセサイザー

代表的な形式と代表的なソフトウェア・シンセサイザー

ソフトウェア・シンセサイザーの代表的な形式としては、VSTi(Virtual Studio Technology Instrument)、AU(Audio Units)、AAX(Avid Audio eXtension)などがあり、DAW(Digital Audio Workstation)にプラグインとして組み込まれ、トラック上でインストゥルメントとして扱われる。Macintoshに標準で付属するアップルのQuick Timeの他、CyberSound Studioや、ReBirth RB-338などがある。代表的なソフトウェア・シンセサイザーには、Xfer Serum、Native Instruments Massive、Arturia Pigments、Spectrasonics Omnisphere、UVI Falconなどがあり、それぞれに独自の音色哲学とシンセシス技術がある。ジャンルや制作スタイルに応じて、複数のソフトシンセを組み合わせて使用することで、サウンドの幅は飛躍的に広がる。現代の音楽制作において、ソフトウェア・シンセサイザーは単なる「代替手段」ではなく、むしろ音楽表現の中心的な役割を担う重要な存在となっている。WINDOWSにおいては、ローランドのVSC-88、VSC-55やヤマハのS-YG20、S-YXG50など数種類ある。
コンピューター本体で品質の高い音色が手軽に得られるのが利点だが、CPUへの負荷が大きいため、ある程度処理速度の速いコンピューターでの使用が前提になる。

ソフトウェア・シンセサイザーの強みと注意点

ソフトウェア・シンセサイザーの強みと注意点

ソフトウェア・シンセサイザーの強みは、まずその音源数の豊富さと可搬性にある。ハードウェア・シンセサイザーのように物理的な制約を受けないため、ユーザーは何十、何百ものインスタンスを同時に立ち上げ、異なる音色を並行して鳴らすことができる。また、内部でのパラメーター制御は全てオートメーションに対応しており、MIDI CCやDAWのエンベロープで緻密な制御が可能であることも魅力のひとつである。一方で、CPUやRAMの負荷が高くなる点や、安定性がハードウェアに比べてやや劣る場合がある点は注意が必要である。しかしながら、現代のパソコン環境ではこれらの問題も大幅に軽減されつつある。さらに、GUIによる視覚的な操作性、プリセット管理の柔軟性、ユーザーによる波形インポートやアルゴリズム変更機能など、クリエイティブな制作環境を拡張する要素も多い。加えて、シンセサイザーごとに異なるインターフェースやスキン、モジュラー構造を持つものもあり、単なる「音源」ではなく、音作りそのものの発想やアプローチに影響を与える存在として機能する。

 

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