遅延補正
Posted by 有世犬
「遅延補正」について、DTM用語の意味などを解説
遅延補正
遅延補正は、トラックへエフェクトを適用した際に発生する音の遅れを修正してくれる機能。音の輪郭が出る。遅延補正とは、DTM環境で発生する音声信号やMIDI信号のタイムラグを補正し、トラック間の同期を正確に保つための技術である。オーディオインターフェースのAD/DA変換、プラグインエフェクトの処理時間、ソフトウェアのバッファリングなど、複数の要因で信号は遅延しがちだ。これが補正されないと、録音やミックス時に音のズレが生じ、演奏のタイミングや定位感が崩れる原因となる。
遅延補正は主にDAW内部で行われ、各トラックの遅延量を自動または手動で調整して、全トラックの再生タイミングを統一する。特に多くのエフェクトを重ねる場合や、複数の外部機器を連携させる場合に必須の処理である。正確な遅延補正が整うことで、楽曲のグルーヴ感やアンサンブルの一体感が保たれ、プロフェッショナルなミックスに欠かせない要素となる。
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「遅延補正とは」DTM用語としての「遅延補正」の意味などを解説
Published:2025/04/16 updated: