モジュール(module)
「モジュール(module)」について、DTM用語の意味などを解説
モジュール(module)
モジュール(module)は、単機能の回路や装置のこと。他の回路と接続して便われる。DTMや音響制作におけるモジュール(module)とは、音を構成する個別機能や要素を分離した単位で指す言葉である。とりわけモジュラーシンセやプラグイン、DAW内部の構造において頻出する用語であり、ユーザーが自らの音作りの目的に合わせて柔軟に構築できる部品的存在といえる。「モジュール」という言葉の本質は、機能の分離と再構築の自由度にある。これは「一体型」の製品にはない、柔軟性と創造性の余地をユーザーに提供する。自分だけの音響システムを作るという点で、モジュールという考え方は、単なる技術ではなく表現の哲学に近いともいえるだろう。
モジュラーシンセ
モジュラーシンセにおいては、VCO(発振器)、VCF(フィルター)、VCA(アンプ)、LFO(周期変調)などの各機能が物理的に独立したモジュールとして存在し、これらをパッチケーブルで相互接続することで音を構築する。このようなシステムは、ハードウェアであれソフトウェアであれ、音の信号経路をユーザーが完全に設計できる自由度を持つ。
DAWやソフトシンセにおけるモジュール
DAWやソフトシンセにおいても、「モジュール」という概念は多用される。たとえば、エフェクトチェーン内のEQやコンプレッサーがモジュールとして扱われ、オン・オフ、順序変更、パラメーター保存が独立して可能となっている。Kontaktのようなサンプラー音源では、各楽器や処理ブロックが「モジュール」として内部に配置されており、音のレイヤーや挙動の設計に寄与する。
「モジュール(module)とは」DTM用語としての「モジュール(module)」の意味などを解説
Published:2025/05/17 updated: