チャンネル・プレッシャー(channel pressure)
「チャンネル・プレッシャー(channel pressure)」について、DTM用語の意味などを解説
チャンネル・プレッシャー(channel pressure)
チャンネル・プレッシャー(channel pressure)は、アフター・タッチのうちMIDIチャンネル別に効果が得られるMIDIメッセージ。チャンネル・プレッシャーは、MIDIにおけるアフタータッチ(キーを押し込んだ後の圧力)情報をチャンネル単位で送信するためのメッセージである。プレイヤーが鍵盤を押し込んだ状態からさらに力を加えることで発生する情報を使い、ビブラート、フィルター開閉、音量変化などの表現をリアルタイムにコントロールするために用いられる。このメッセージは、1つのMIDIチャンネル全体に共通のプレッシャー値を適用するものであり、発信元が特定のキーに依存せず、チャンネル上のすべての音に一律の圧力効果をかける仕様となっている。これに対して、より詳細な表現を可能にするのが「ポリフォニック・キー・プレッシャー(polyphonic key pressure)」で、こちらは各ノートごとのアフタータッチ値を個別に送信する。
チャンネル・プレッシャーは、MIDIメッセージ構造上、ステータスバイト0xD0〜0xDF(チャンネルごとに異なる)と、1バイトのプレッシャー値(0〜127)で構成される。これにより、非常に軽量な通信でありながら、演奏に動的なニュアンスを加えることが可能である。ただし、すべてのMIDIキーボードがチャンネル・プレッシャーに対応しているわけではなく、安価な機種ではこの情報が送信されないこともある。対応機材と適切に組み合わせることで、音楽的な抑揚やインタラクティブな演奏表現を強化するツールとして活用できる。表現力を重視するDTMやライブパフォーマンスにおいて、チャンネル・プレッシャーは鍵盤操作の深さを反映させる重要な要素である。
「チャンネル・プレッシャー(channel pressure)とは」DTM用語としての「チャンネル・プレッシャー(channel pressure)」の意味などを解説
Published:2025/04/16 updated: