DTM用語

デスクトップミュージック 用語辞典

イントロ(intro) イントロダクション(introduction)

Posted by 有世犬

「イントロ(intro) イントロダクション(introduction)」について、DTM用語の意味などを解説


イントロ DTM用語

イントロ(intro)、 イントロダクション(introduction)は、楽曲の冒頭部分。イントロ(intro)とは、イントロダクション(introduction)の略語であり、楽曲や楽章の冒頭に配置される導入部分を指す。クラシック音楽における序奏や、ジャズ、ポピュラー音楽における短い導入部など、ジャンルを問わず広く用いられる概念である。イントロは単に曲の冒頭を飾るだけではなく、楽曲の調性、テンポ、リズムパターン、雰囲気を提示し、リスナーの聴覚的期待を形成する役割を持つ。したがって、イントロは音楽構造上の重要な要素であり作品全体の印象を左右する起点であるといえる。

イントロおよびイントロダクションとは、単なる冒頭の装飾ではなく、楽曲の構造を示し、表現の方向性を規定し、リスナーの心理的受容を操作する高度な音楽的装置である。ポピュラー音楽における印象的なリフから、クラシックにおける厳密な序奏、さらにはDTMによる音響設計に至るまで、その多様な形態はいずれも「聴き手を楽曲世界へと導く」根本的な目的に収斂している。

DTMの観点から見ると、イントロは編曲やトラックメイキングにおいて重要な設計ポイントである。リスナーの注意を引きつけるためにサウンドデザインを工夫したり、フィルターやエフェクト処理を用いて徐々に音像を拡張する手法が用いられる。EDMやクラブミュージックにおいては、DJのミックスに対応するため、ビートを強調したイントロが長めに設定されることも一般的である。

また、音楽理論的にみるとイントロはしばしばトニックを明確に提示せず、サブドミナントやドミナントによる和声進行を通して主部へ導く役割を持つ。この未解決感が聴衆の期待を高め、曲の開始をより劇的に感じさせる。逆に、シンプルなトニックの提示による安定感のあるイントロは、落ち着いた楽曲やバラードに適している。

ポピュラー音楽におけるイントロは、しばしばメインテーマの断片やコード進行を用いて構成される。たとえばロックにおいてはギターリフがそのままイントロとして提示されることが多く、これが曲全体の象徴的モチーフとなる。

ジャズやフュージョンでは、即興的なコードワークやリズムパターンがイントロに置かれる場合もあり、曲全体の展開に向けての即興性を準備する役割を果たす。

また、R&Bやソウルなどのジャンルでは、ヴォーカルの前に短いインストゥルメンタルセクションを置くことで歌の入りを自然に導く機能を担う。

クラシック音楽におけるイントロダクションは、しばしば独立した楽節として扱われる。例えば交響曲やソナタの冒頭に登場する緩やかな序奏は、その後に続く主部との対比を生み出すと同時に、和声的・リズム的な基盤を提示する。

このようにクラシックのイントロダクションは、形式的・構造的意義が強く、単なる飾りではなく楽曲全体の論理を支える要素である。

Category : DTM用語い

「イントロ(intro) イントロダクション(introduction)とは」DTM用語としての「イントロ(intro) イントロダクション(introduction)」の意味などを解説

ホームページ制作