DTM用語

デスクトップミュージック 用語辞典

矩形波(square wave)

Posted by 有世犬

「矩形波(square wave)」について、DTM用語の意味などを解説


矩形波 DTM用語

矩形波(square wave)

矩形波(square wave)は、シンセサイザーで使用される基本波形の1つ。矩形波は一見単純な波形に思えるが、その構造と挙動を理解することで、DTMにおける音作りの自由度は大きく広がる。倍音の設計、モジュレーション、音響処理との相互作用を通じて、矩形波は単なるレトロな音色素材を超えた創造的なサウンドデザインの核として活用されている。スクエア(Square)。倍音は、奇数倍音のみ含む。

DTMやシンセサイザーにおける矩形波(square wave)とは、一定の周期で高低が切り替わる、矩形(四角形)状の波形を持つ音を指す。これは基本的な電子波形の一つであり、オシレーターが発生する単純かつ特徴的な信号として広く使われている。矩形波の最大の特徴は、その奇数次倍音のみを豊富に含む倍音構成にある。これは、基本周波数の1倍、3倍、5倍、7倍…といった奇数倍の周波数成分で構成されるため、明瞭で硬質な音質を持ちつつも、ノコギリ波のような密度の高い倍音とは異なり、どこか中空で軽快な響きが得られる。そのため、矩形波はチップチューンやゲーム音楽、ファンク系のリード音などで多用されてきた。

また、矩形波は電子的な性質上、パーカッシブな音色やベースラインにも適しており、フィルターやエンベロープと組み合わせることで、硬くアタッキーなサウンドから滑らかなシンセベースまで幅広く対応できる。特に、シンプルな波形ゆえにフィルターとの相性がよく、アナログモデリングシンセなどでは基本波形として常に搭載されている。

PWM(パルス幅変調。Pulse Width Modulation)との組み合わせ

PWM(パルス幅変調 Pulse Width Modulation)との組み合わせ

矩形波は、PWM(パルス幅変調:Pulse Width Modulation)との組み合わせにより、音色に動的な変化を加えることができる。矩形波の「オン」と「オフ」の時間比率(デューティ比)を変化させることで、同じ周波数でも音の質感が大きく変わる。これにより、静的な矩形波に揺らぎや表情を与え、よりリッチで複雑なサウンドを生成することが可能となる。

「矩形波(square wave)とは」DTM用語としての「矩形波(square wave)」の意味などを解説

ホームページ制作