ワウ(wah,wow)
「ワウ(wah,wow)」について、DTM用語の意味などを解説
ワウ
ワウ(wah,wow)は、音の周波数を連続的に変化させるエフェクター。ワウワウ。「Wah=フィルター系」「Wow=モジュレーション/ピッチ系」という明確な分類が可能である。両者は類似した音響的動き(揺れ、変化)を持ちながらも、処理対象となる音響要素が異なる点に注意すべきである。DTMにおいては、この違いを理解し、適切なエフェクトを選択・制御することで、より豊かな音響表現を獲得することができる。
DTMにおいて「ワウ(wah)」エフェクトとは、特定の周波数帯域を動的に強調することによって、母音のような音色変化を作り出すフィルターエフェクト。一般的にはバンドパスフィルター(もしくはレゾナントバンド)を時間軸でスイープすることにより、「ワウワウ」と連続する音響変化を実現する。エレキギター用のペダルエフェクトとして広く知られているが、DTM環境ではソフトウェアプラグインによって、ボーカル、シンセ、ドラムループなどあらゆる素材に対して適用可能である。
ワウ(wow)とワウ・フラッター(wow and flutter)
「ワウ(wah)」と混同されやすい「ワウ(wow)」は、テープレコーダーの回転ムラやピッチ変動から派生した効果であり、周期的なピッチ揺れ(モジュレーション)を演出する。これは「ワウ・フラッター(wow and flutter)」としても知られ、Lo-Fiやレトロ感を強調する手法としてサウンドデザインに多用される。アナログ機器の不完全性を再現するプラグイン(例:RC-20、SketchCassette)では、ワウ=ピッチの揺れ、フラッター=速い周期の揺れとして個別に制御される。
オートワウ(auto-wah)
オートワウ(auto-wah)は、LFOやエンベロープフォロワーにより周波数スイープを自動化したものであり、入力信号のダイナミクスに応じたリアルタイム制御が可能である。一方、MIDIコントローラーを用いて手動操作すれば、クラシックなワウペダル同様の表現力を得ることができる。
「ワウ(wah,wow)とは」DTM用語としての「ワウ(wah,wow)」の意味などを解説
Published:2025/06/02 updated: