DTM用語

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レイテンシー(latency)

Posted by 有世犬

「レイテンシー(latency)」について、DTM用語の意味などを解説


レイテンシー DTM用語

レイテンシー(latency)は、パソコンを通して音を出す場合に発生する音の遅れ。
パソコンやオーディオインターフェイスの性能により遅れの大きさが異なる。単位「ms(ミリ秒)」。レイテンシーとは、コンピュータやオーディオ性能の指標の一つで特定の処理において発生する時間的な遅延を指すが、音楽制作においては発音の遅延を意味する。

レイテンシーとは、音声信号が入力されてから出力されるまでにかかる時間的遅延を指す。DAWでMIDI鍵盤を弾いた際に、実音がスピーカーから出力されるまでに感じられる「わずかな遅れ」がレイテンシーであり、その原因の大部分はAD/DA変換・バッファ処理・プラグイン処理時間などの複合要因にある。多くのDAWでは、オーディオインターフェースとASIO/CoreAudioドライバを介して入力バッファと出力バッファを管理しており、このバッファサイズがレイテンシーに直接関係する。バッファを小さくすればリアルタイム性は向上するが、CPU負荷が上昇し、オーディオのグリッチやドロップアウトが発生しやすくなる。逆にバッファを大きくすればシステムは安定するが、演奏時の遅れが著しくなる。

演奏体験・録音精度・リアルタイム性・モニタリングの信頼性に直結

演奏体験・録音精度・リアルタイム性・モニタリングの信頼性に直結

DTMにおいて「レイテンシー(latency)」は単なる数値の問題ではなく、演奏体験・録音精度・リアルタイム性・モニタリングの信頼性に直結する極めてクリティカルな概念である。ソフトウェア音源の多用や、VST/AUプラグインを用いたミックス環境においては、この「遅延時間」の最適管理が制作フローの快適さとパフォーマンスの精度を決定づける。

モニタリングとゼロレイテンシー環境の構築

モニタリングとゼロレイテンシー環境の構築

ボーカル録音やギター録音など、演奏者のパフォーマンスに直接関係するセッションでは、ゼロレイテンシーモニタリング(Direct Monitoring)が非常に重要となる。これは、インターフェース側で入力信号を直接出力へルーティングする機能で、DAWを経由せずにリアルタイムでモニターできるため、演奏のタイミング感覚が損なわれない。ただし、この方式ではDAW内のエフェクトがかからないため、必要に応じてハードウェアDSPを活用したモニタリングを組み合わせることで低遅延かつ処理済みのモニター音を提供することができる。

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「レイテンシー(latency)とは」DTM用語としての「レイテンシー(latency)」の意味などを解説

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