エフェクト・ループ(effect loop)
「エフェクト・ループ(effect loop)」について、DTM用語の意味などを解説
エフェクト・ループ(effect loop)
エフェクト・ループ(effect loop)は、ミキサーなどのエフェクト・センドから、エフェクターを経由して、エフェクト・リターンに戻る信号経路のこと。エフェクト・ループ(effect loop)とは、オーディオ信号を一度機器の外部に取り出し、外部エフェクターを経由させた後に再び戻す仕組みを指す。特にギターアンプやミキサーに搭載される機能として知られており、原音(ドライ信号)とエフェクト処理された音(ウェット信号)を効率的に組み合わせることが可能になる。一般的には「センド(send)」端子から信号を出力し、外部エフェクターを通した後「リターン(return)」端子に入力する構造をとる。
エフェクト・ループの利点
エフェクト・ループの大きな利点は、エフェクトをインサーション(直接かける方式)ではなく独立した経路で扱えるため、音質の劣化を抑えつつ柔軟にエフェクトを適用できる点にある。たとえば、歪み系エフェクトをアンプの前段で使用し、ディレイやリバーブのような空間系エフェクトをループに組み込むことで、演奏中に濁りのない明瞭な空間処理が可能になる。
また、ミキシング環境においてもエフェクト・ループの考え方は活用されており、複数トラックからセンドで信号をまとめて一つのリバーブに送ることで統一感ある空間処理を実現できる。DTMではソフトウェア上のセンド/リターン方式がこれに相当し、ハードウェアと同様の信号処理概念として運用されている。エフェクト・ループは音響設計において、クリーンな音像と柔軟なサウンドメイクを両立させるための基礎的な手法である。
「エフェクト・ループ(effect loop)とは」DTM用語としての「エフェクト・ループ(effect loop)」の意味などを解説
Published:2025/04/15 updated: