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インターナル・シンク(internal Sync)

Posted by 有世犬

「インターナル・シンク(internal Sync)」について、DTM用語の意味などを解説


インターナル・シンク DTM用語

インターナル・シンク(internal Sync)

インターナル・シンク(internal Sync)は、シーケンサーやドラム・マシンで、これを設足すると自分自身の内部クロックでテンポなどを管理するようになるモード。DTM環境においては、複数のハードウェア/ソフトウェア機器を同期させる必要がある。その際、どの機器がクロックマスター(基準タイミング源)となるかを決定することが不可欠であり、インターナル・シンクはその機器自身が内蔵クロックを使ってマスターとして動作する設定である。

インターナル・シンク(internal sync)とは、機器またはソフトウェアが自らを基準クロックとしてシステム全体の同期を制御する動作モードである。たとえば、DAW(Digital Audio Workstation)を中心に構成されたセットアップにおいて、DAWのテンポ情報を他のMIDI機器やリズムマシンへ送出する場合、DAWがインターナル・シンク=オンとなっていなければならない。この状態では、DAWのテンポや再生タイミングがシステム全体のクロック基準として機能し、MIDIクロックやMTC(MIDI Time Code)、またはAbleton Linkなどの同期信号が他デバイスへと送られる。

逆に、外部機器から同期信号を受信する場合には、DAWや機材は「エクスターナル・シンク(external sync)」に切り替える必要があり、その際は自身のインターナル・クロックは無効化される。これにより、複数機器間のBPM、拍タイミング、再生開始・停止タイミングが完全に揃う。

インターナル・シンクは、スタンドアローンでの制作、テンポの自由な設定、DAWを中心としたマスタリング工程などで極めて有効である。特に、ソフトウェアベースの作曲やエディット作業中にテンポ変更や拍子変更を頻繁に行う際、インターナル・シンクは柔軟性と即時性を保証する。

複数機器で同時に有効化する再生ズレが発生

注意すべきは、インターナル・シンクを複数機器で同時に有効化すると、クロックの競合やテンポずれ、再生ズレが発生するという点である。同期系統の構成は常に1つのマスター(インターナル・シンク)と複数のスレーブ(エクスターナル・シンク)という形で明確に定義されるべきである。

また、ハードウェアシンセサイザー、グルーヴボックス、外部シーケンサーとの連携時には、MIDIクロックとMTCの混在に注意し、DAW側で適切なシンク方式を選択する必要がある。シンク設定の誤りは、打ち込み・録音・再生のタイミング精度に直結する致命的な問題となるため、プロジェクト開始時に明確なクロック構造を設計しておくことが推奨される。

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