アジオ(ASIO)Audio Stream In/Out
「アジオ(ASIO)Audio Stream In/Out」について、DTM用語の意味などを解説
アジオ(ASIO)Audio Stream In/Out
アジオ(ASIO)Audio Stream In/Outは、主にWindowsで使用される、音の入出力装置。ASIO(Audio Stream In/Out)とは、Steinberg社が開発した低レイテンシかつ高パフォーマンスなオーディオ伝送規格であり、音楽制作における標準的なドライバ・プロトコルとして広く普及している規格である。通常、Windows環境における標準的なオーディオドライバ(MMEやDirectSound)は高い互換性を持つ一方で、数百ミリ秒単位のレイテンシが発生しやすく、リアルタイム性が求められるDTM(Desk Top Music)には適さない。この問題を解決するために登場したのがASIOであり、アプリケーションソフトウェアとオーディオインターフェースを直接接続することで、OSのミキサーや余計なバッファリング処理を経由せずに入出力を処理する仕組みを提供する。
ASIOは、ドイツのスタインバーグ(Steinberg)によりオーディオを入出力するためのアプリケーション用APIとして提供された規格であり、今日販売されている高級オーディオカードの多くがこの規格に準拠し、Windows用およびMac OS用のドライバも存在し、ほぼ業界標準として採用されている。アジオ(ASIO)は、パソコンの音を鳴らすマイクを接続し音を録音することができる。性能が非常に高く、低レイテンシー。Mac OS XのCore Audioはこれと同等の技術とされる。また、Linuxでは、低レイテンシカーネルを用いて、この問題に対処しているようである。マルチトラック録音を可能にした技術。RTASDigidesign社の「ProTools TDM」「ProTools LE」などのプラットフォームで動作するソフトウェアの規格。
ASIOの最大の特徴 レイテンシーの低減
ASIOの最大の特徴はレイテンシーの低減である。一般的なオーディオドライバでは、演奏したMIDI信号がソフトウェア音源で音に変換されるまでに顕著な遅延が発生するが、ASIOを利用すれば数ミリ秒単位まで短縮できる。これにより、ソフトウェアシンセサイザーやエフェクトをリアルタイムに演奏・モニタリングすることが可能となり、ハードウェアシンセに近い感覚で操作できる。また、ASIOはマルチチャンネル入出力にも対応しており、複数の入力信号を同時に扱ったり、複雑なルーティングを行うスタジオ環境でも強力に機能する。
さらにASIOは、24bitや32bit floatといった高解像度オーディオフォーマットをサポートし、96kHzや192kHzといったハイサンプリングレートでの録音・再生にも対応している。このため、音質劣化を極力抑えた高品位な録音・編集環境を実現でき、プロフェッショナルな音楽制作現場において必須の規格となっている。
各オーディオインターフェースメーカーは専用のASIOドライバを提供しており、ハードウェアの持つ潜在性能を最大限に引き出すことが可能である。
一方で、ASIOはWindows環境で主に利用される規格であり、Mac OSにおいてはCore Audioが標準的に同等の役割を担っている。
そのため、ASIOはクロスプラットフォーム規格ではないが、Windowsにおいてはほぼ必須と言える存在である。また、純正ドライバが存在しない場合にはASIO4ALLのような汎用ドライバが用意され、安価なサウンドカードやオンボードオーディオでもASIO環境を擬似的に構築することが可能である。
ASIOは低レイテンシー、高音質、多チャンネル対応といった特性を備え、現代のDTMやデジタルレコーディングにおける基盤技術である。音楽制作における「リアルタイム性」と「高音質再生」を両立するためには欠かすことのできない要素であり、その存在はプロからアマチュアまで幅広いユーザーに支持されている。
「アジオ(ASIO)Audio Stream In/Outとは」DTM用語としての「アジオ(ASIO)Audio Stream In/Out」の意味などを解説
Published:2025/04/15 updated: